完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
「いやー、でも今回の件、マジでスッキリしたわ」

Nさんが肩を回しながら言う。

「アルティウスには昔から散々やられてたし」

しかしそれに対する要さんの表情は硬かった。

「……まさか、うちがアルティウスの裏を暴こうとしていたなんてな……」

「旦那様のお話を聞いて、私も驚きました……」

迅さんも信じられないと言った顔をした。

「それが本当なら、親父はなんで俺に教えてくれねぇんだよ」

黒耀という組織を作ってずっと裏で探っていたのに、まさかこんな結末になるなんて。

「自分たちで解決したかったんじゃねーの?」

Nさんがベンチの背もたれに寄りかかり天を見上げた。

「この二年……長かったなぁ……」

ほっとした表情だったけど、私の胸の中は少しだけ引っかかっていた。

大我さんの顔が浮かぶ。

そんな私を見て、Nさんがニヤッと笑った。

「なにその顔」

「え……?」

「もしかして、あっちの坊ちゃんの方が気になってたり?」

「っ!?」

一瞬で顔が熱くなる。

「ち、違います!!」

慌てて否定すると、

「おい西門(にしかど)」

要さんの声が低く落ちた。

「調子乗んな」

「怖っ!てか本名で呼ぶな!」

それに対して笑いが起きた。

「お前が悪い」

「冗談じゃん。嫉妬すんなよ」

「……」

要さんの空気がさらに冷える。

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