完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

言いながら、私は恐る恐る本棚の陰から出てきた。

要さんと峰山さんの姿が見える。

そして……

次の瞬間、私の体が固まった。


「……え!?」


要さんの手には、黒い銃。

そして峰山さんも、同じように銃を構えていた。

しかも、その銃口はしっかりとこちらに向いている。

「あ、あのっ」

頭が追いつかない。

銃?

銃って……あの銃?

映画とかで見るやつ?本物!?

私は数回瞬きをした。

でも何度見ても、それは銃だった。

「……」

静かな部屋。

要さんは私をまっすぐ見ている。

いつもの要さんじゃない。

目が、冷たい。

「……どこまで聞いた」

低い声。

背筋がぞくっとし、足が震える。


「ち、違うんです!本当に迷っただけで!」

「質問に答えろ」


要さんが一歩近づく。

銃口は下げない。

私は完全にパニックだった。

「あの……その……」

視界がぐらぐらする。

足の力が抜けた。

「ひゃっ」

私はその場にへたりこんで、腰が抜けた。

数秒の沈黙の後、峰山さんが小さく息を吐く。


「……どうやら、演技ではなさそうですね」


< 35 / 57 >

この作品をシェア

pagetop