完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
でも……
「語学?」
思わず聞く。
「はい」
「要様は五か国語を話されます」
「え、五か国語!?」
思わず声が大きくなった。
紬ちゃんは少しだけ眉を動かす。
「英語、フランス語、ドイツ語、中国語、イタリア語です」
「……すごいね」
思わず感心してしまう。
さすが完璧王子。
でも同時に、予定表を見つめて小さくため息が出た。
「できるかな……」
紬ちゃんは少し間を置いてから言う。
「努力してください」
あ、結構ストレート。
でもそれが紬ちゃんらしくて、私は少し笑ってしまった。
「うん、頑張るね」
紬ちゃんはそれ以上は何も言わず、時計を見る。
「朝食の時間です。その後、最初は料理になります」
「料理かぁ」
私は予定表を握りしめた。
不安はある。
でも……「よしっ」と、小さく気合いを入れる。
紬ちゃんはちらっとこちらを見た。
けれど何も言わず、
「参りましょう」
とだけ言って歩き出した。