ピッと封印!放課後のマジカル・プライスレス!
「……お願い、当たってーーっ!!」

わたしは震える両手で、バーコードリーダーをまっすぐに突き出した。
狙いはカラス天狗さんの胸で、禍々しく光る黒いバーコード。

ピッ……。

静かな、だけど、力強い電子音が境内に響く。

『なっ……身体の自由が……きかない……!?』

次の瞬間、バーコードリーダーからあふれ出したナナちゃんの『清らかな光』が、カラス天狗さんを優しく包み込んでいったんだ。
そして、カラス天狗さんの胸に浮かび上がったバーコードに向けて――。

「カラス天狗さん、沈静化スキャンーー!!」

わたしは思いっきり、バーコードリーダーのトリガーを引いた。

『しまった! 封印術のようなものか!』

カラス天狗さんが、わたしのもくろみに気づくもののもう遅い。
バーコードリーダーが赤く光り、恐ろしい妖怪をおとなしくさせる『沈静化モード』が発動した。

【品名】反抗期気味のカラス天狗
【価格】怒涛(どとう)のプライスレス

カラス天狗さんの頭上に、デジタル表示がされる。
そして、あんなに激しかった突風がピタッと止まり、夕暮れの境内に静寂が戻る。

反抗期気味のカラス天狗――。

その表示に、わたしは妙に納得してしまった。
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