ピッと封印!放課後のマジカル・プライスレス!
『まひろ様、今ですの!  あの方の胸元、氷の隙間にバーコードが見えますの!』
「うん!」

ナナちゃんの叫びに、わたしは意を決して一歩踏み出した。
バーコードリーダーが、わたしの決意に応えるようにカチリと音を立てる。

「……大丈夫だよ。わたしが、その凍った『悲しみ』を読み取ってあげるから!」

わたしは震える手で、女の子の胸に浮かんだ【凍結したバーコード】を狙い、トリガーを引いた。
ピッ――。
その瞬間、バーコードリーダーの画面に真っ赤な文字が踊る。

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【品名】約束を信じ続ける雪女:ココネ
【価格】不明
【危険度】★★★
【属性】デジタイズには『心の温度』が必要です

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「心の温度……?」

画面に浮かんだ冷たい警告に一瞬、指が止まる。
吹雪はますます激しくなり、平が構えた看板もミシミシと凍りついていく。

「まひろ、急げ!  このままじゃ、看板が持たないぞ!」
「わかっている。でも……『心の温度』って、どうすれば……!」

パニックになりそうなわたしの耳に、ナナちゃんの切実な声が響いた。

『まひろ様、思い出してくださいですの! 平様が言っていた言葉を!』

その叫びが心に染みる。
平が言っていた言葉。
それは――。
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