ピッと封印!放課後のマジカル・プライスレス!
『ふぁ〜あ、よく寝た。……おまえが、俺様を出してくれたのか?  礼に、この町をめちゃくちゃにしてやろう!』

うわあっ!?
感謝の仕方がズレている、カラス天狗さんまでいる。

(どうしよう、どうしよう……!)

わたしの不器用のせいで。
わたしのドジのせいで。
とんでもないものを、外に出しちゃったんだ――!
頭を抱えて、ひたすらテンパっていると。

「げっ、宮下。あいつ、また、一人でしゃべっているよ!」
「気持ちわりー!」

通学路ではしゃぐ同じクラスの男の子たちの姿を見て、わたしは顔をしかめた。

「一人じゃないもん!」

わたしは腰に手を当てると、男の子たち以上に露骨に眉を寄せる。

『そうですの。ナナがいますの!』

わたしの近くにいるナナちゃんも、男の子たちの言い分に不満そうだ。
あやかしは、普通の人には見えない。
だから、いつも周りの人たちは、わたしのことを変な目で見てくる。
恐らく、この異常事態が見えているのはわたしとナナちゃんだけなのだろう。
現に、男の子たちの足元を、巨大なあやかしの腕が通り過ぎているのに、彼らは気づかずに笑っている。
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