ピッと封印!放課後のマジカル・プライスレス!

第三章 忍び寄る影と特別な時間

この世には、『お金』では買えないものがたくさんある。
『便利』は買えても、『安心』は買えない。
『食べ物』は買えても、『思い出』は買えない。
『薬』は買えても、『健康』は買えない。

「当然、『時計』は買えても、『時間』は買えないよね……」

わたしは涙目で、宿題と格闘していた。
追い風となる出来事から三日後。
いつも通りの日常が戻ってきたはずの朝。
商店街の騒ぎが落ちついて、ほっとしたのもつかの間。
宿題をし忘れていたことを、教室に入ってから思い出したのだ。

「まひろ、また、宿題、忘れたのか? 商店街の時は、あんなにすごかったのに、数学には勝てないみたいだな」

呆れ顔で笑うのは平。
平は、家に帰ってからすぐに、宿題を済ましたらしい。
わたしも早くしておけば、と悔やむばかり。

「問2の答えは……わーん! 分からないよ!」

それでもわたしはシャーペンをカチカチ鳴らしながら、机にかじりつくようにがんばった。
だけど、すべてが空回り!
文字が、まるで封印を解かれた妖怪みたいにうねうね動いて見える。
しかも、心臓の音がドキドキと、耳元でうるさいくらい。
頭がこんがらっちゃって、どうしても答えにたどり着けないよ!
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