†鑑査委員制度†


「試しに書いてみましょうか?どうぞ座って下さい」


そう言い先生は俺に椅子を勧めた。


俺が腰を落ち着け、机に置いたバックと、取り出したファイルに向かい合う体に入ると、先生は俺のやや右斜め後ろから見やる体制に落ち着いたようだ。


「一枚、取り出してみて下さい。それとこれもどうぞ」


先生から三色式ボールペンを受け取り、紙を一枚取り出し向かい合う。


「今日1日、何か書くような出来事はありましたか?」


頭上から尋ねられたその質問にしばし考える。


・・・木村の居眠りとか?


でもあれは柴田先生の授業の間の出来事だったのもあるが・・・あれだけ毎教科そうなのだから、俺からわざわざ報告を上げても今更な気がする。


とすると、クラス外での報告がありという事だ。今日見てきた、B組三谷光輝のグラビア写真集の持ち込みとか?


いやいや、そんなのいちいち報告していたら切りがないよな〜


しかもB組の鑑査員はよりにもよって姫宮ミコトだ。


彼女に断りなしで勝手に書くのはちょっとな・・・


それに初っぱなから悪い方面で報告書を書くのはさい先悪いし、個人的にもまだ気が引ける。


うーん何か良い事がなかっただろうか・・・?
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