音のない世界で、君に恋をする。
そのとき———
突然、男の腕が振り払われた。
そのまま、ぐい、と身体が後ろに引かれる。
見上げると、ホワイトブロンドの髪。
見たことないくらい整った顔に、思わず息を呑む。
目は切れ長で鋭くて、茶色い瞳は、冷たく光っている。
身長はたぶん180cmくらいだろうか、154cmの私より遥かに大きくて、思わず見上げてしまう。
肩幅は広く、筋肉質で、首元にはシルバーのネックレス。
ただならぬオーラを醸し出している。
「触んな」
鋭い目が、男たちを睨みつける。
聞こえなくても、怒っているのが分かる。
男たちは、彼の顔を見た瞬間、顔色を変えた。
そしてそのまま、何か謝るように口を動かして、走って去っていった。
残されたのは、私と、彼。
私は、いつの間にか彼の服を掴んでいた。
それに気づいて、慌てて手を離す。
すると、彼と目が合う。
さっきまでの冷たい目ではなかった。
「ここうるせぇから、こっち」