花束に囲まれた君が残したもの。

ー空の下でー

曲が終わると拍手が飛び交う。
僕らがいるこの山小屋ライブハウスへの思いがすごく伝わる歌だった。

「これからこのハウスを色んな色に染めようね。」
ツユちゃんは笑って話す。

そんなツユちゃんを僕はカメラに納めた。

「いっぱい撮ってね。」
ハギは笑って僕に言った。

「夜まで何しようか…」

夜までまだ時間がある。
僕が呟くと他のみんなも考え始めた。
そして最初に声を上げたのはヒラだった。

「子どもじみてるかもしれないけど、俺ここ来てからやりたいって思ったことあってさ…」

そう言ってヒラは勢いよく小屋を出ると目の前の高原に勢いよく寝そべった。

「自然だァ!太陽ダァ!サイコォー!」

あまりにも無邪気で楽しそうなヒラの姿を見て、クワやツユちゃんに続きハギやヒマも飛び出て高原に寝そべった。

僕も便乗しようとしたら部屋の片隅でユリちゃんとシーちゃんが手でバツマークを作っていた。

「ごめんね…虫ダメで…」
「私はパスです。」

僕は手でOKマークを作って、外に飛び出した。
人それぞれだしね。
もしかしてヒラがひとりで飛び出ていったのは配慮してだったのか…?
考えすぎかもしれないけど、ヒラなら考えなくもない…
このテクニックは覚えておこう。

ヒラ、クワ、ツユちゃん、ヒマ、ハギ、そして僕と並んで寝そべって空を見る。
暑いけど、とても気分がいい。

ハギが顔を横向けて僕を見た。

「なんだよ。」
僕は少し照れながら言った。

「来年の夏もまたみんなで空を見たいね。」
ハギはニカッと笑いながら言った。

「そうだな。」
僕は空を見ながら呟いた。

そうだ、カメラ。
せっかくだしこの情景を写真を撮りたい。
僕は「カメラ取ってくる。」とハギに一言つぶやき、立ち上がった。

目をつぶっていたり鼻歌ったり、話していたり、みんな各々楽しんでいた。
僕は急いで山小屋に戻った。

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