第5部 夜明けが世界を染めるころ、悪意の見える伯爵令嬢は王子の執着から逃れられない
「違うよ。俺も同じだよ。
俺はさ、ここに住む大勢の人達よりも……たった一人の君の笑顔の方が大事なんだ」
その言葉は、夜風よりもずっと温かくて、
胸の奥にまっすぐ落ちてくる。
「それは……」
「国王としてあるまじきだろ?」
「そうかも」
「だからいいんだ。
俺自身、君を言い訳にして兄に丸投げしたんだから。
やりたくなくてね」
その言い方があまりに自然で、思わず笑ってしまう。
「……だからお互いさまということにしょう」
ほんと、この人は。
その時――
パァーン、と夜空に大きな音が響いた。
「花火?」
「ああ。ここからならよく見える」
夜空に咲く光の花。
色とりどりの光が、ディランの横顔を照らす。
「綺麗ですね」
「ああ」
その短い返事が、妙に優しい。
「ティアナ」
「はい?」
「この先も……俺と一緒にいてくれるか?
ティアナのこともティアナの大切な人達も大事にする。
これからもっと強くなるよ」
胸がぎゅっとなる。
真っ直ぐすぎる言葉。
「はい」
その瞬間、ディランがふっと笑った。
「まあ、嫌だと言っても、離す気はさらさらないがな」
しれっと言うその声に、思わず肩が震える。
スッと手が伸びてきて、花火の音とともに、唇が重なった。
夜空の光が弾けるたびに、ディランの温度が近くなる。
「ティアナ……愛してる。
俺は、君を逃さないから……そこは覚悟してくれ」
その言葉は、花火よりも眩しくて、胸の奥に深く刻まれた。
「…もうとっくに覚悟できてますよ」
そういうと、ディランは嬉しそうに目を細める。
私だって同じ気持ちだ。
俺はさ、ここに住む大勢の人達よりも……たった一人の君の笑顔の方が大事なんだ」
その言葉は、夜風よりもずっと温かくて、
胸の奥にまっすぐ落ちてくる。
「それは……」
「国王としてあるまじきだろ?」
「そうかも」
「だからいいんだ。
俺自身、君を言い訳にして兄に丸投げしたんだから。
やりたくなくてね」
その言い方があまりに自然で、思わず笑ってしまう。
「……だからお互いさまということにしょう」
ほんと、この人は。
その時――
パァーン、と夜空に大きな音が響いた。
「花火?」
「ああ。ここからならよく見える」
夜空に咲く光の花。
色とりどりの光が、ディランの横顔を照らす。
「綺麗ですね」
「ああ」
その短い返事が、妙に優しい。
「ティアナ」
「はい?」
「この先も……俺と一緒にいてくれるか?
ティアナのこともティアナの大切な人達も大事にする。
これからもっと強くなるよ」
胸がぎゅっとなる。
真っ直ぐすぎる言葉。
「はい」
その瞬間、ディランがふっと笑った。
「まあ、嫌だと言っても、離す気はさらさらないがな」
しれっと言うその声に、思わず肩が震える。
スッと手が伸びてきて、花火の音とともに、唇が重なった。
夜空の光が弾けるたびに、ディランの温度が近くなる。
「ティアナ……愛してる。
俺は、君を逃さないから……そこは覚悟してくれ」
その言葉は、花火よりも眩しくて、胸の奥に深く刻まれた。
「…もうとっくに覚悟できてますよ」
そういうと、ディランは嬉しそうに目を細める。
私だって同じ気持ちだ。