第5部 夜明けが世界を染めるころ、悪意の見える伯爵令嬢は王子の執着から逃れられない
「いや、お嬢様……すっごく素敵! かっこいい!!」
テオが目を輝かせて叫ぶ。
「あ、王子さま……?」
一拍置いて――
「……でも、それもいい!!」
完全にうっとりしている。
「ありがとう」
軽く笑って返す。
「でもさ」
レオが腕を組み、じっとこちらを見つめた。
「見た目は完璧だけど……声でバレない?」
「それはね……」
口角を上げる。
「ふふふ」
「……なんだか悪の親玉みたいですよ、お嬢様」
ユウリが淡々と突っ込む。
「これ!」
首元に手をやり、魔宝石のついたチョーカーを見せる。
カチリ、と留め具をはめた。
「声、変わるだろ?」
次の瞬間――
「……す、すごっ!!」
レオが思わず声を張り上げる。
「ちょ、今の……完全に男の声じゃない!!」
ルイも興奮気味に身を乗り出す。
「どうしたんですか、それ」
セナも目を丸くした。
「声帯の魔力振動を調整する魔具。一定時間、性別判別できない音域に固定されるの」
さらっと説明する。
「……そんなの聞いたことないです」
「でしょうね」
にやりと笑う。
「非売品だし」
一同、沈黙。
そして――
「……本気すぎません?」
セナがぽつりと漏らす。
「当たり前でしょ」
視線を鏡の中の“俺”に戻す。
「今回は、遊びじゃないもの」
空気が、わずかに引き締まった。
テオが目を輝かせて叫ぶ。
「あ、王子さま……?」
一拍置いて――
「……でも、それもいい!!」
完全にうっとりしている。
「ありがとう」
軽く笑って返す。
「でもさ」
レオが腕を組み、じっとこちらを見つめた。
「見た目は完璧だけど……声でバレない?」
「それはね……」
口角を上げる。
「ふふふ」
「……なんだか悪の親玉みたいですよ、お嬢様」
ユウリが淡々と突っ込む。
「これ!」
首元に手をやり、魔宝石のついたチョーカーを見せる。
カチリ、と留め具をはめた。
「声、変わるだろ?」
次の瞬間――
「……す、すごっ!!」
レオが思わず声を張り上げる。
「ちょ、今の……完全に男の声じゃない!!」
ルイも興奮気味に身を乗り出す。
「どうしたんですか、それ」
セナも目を丸くした。
「声帯の魔力振動を調整する魔具。一定時間、性別判別できない音域に固定されるの」
さらっと説明する。
「……そんなの聞いたことないです」
「でしょうね」
にやりと笑う。
「非売品だし」
一同、沈黙。
そして――
「……本気すぎません?」
セナがぽつりと漏らす。
「当たり前でしょ」
視線を鏡の中の“俺”に戻す。
「今回は、遊びじゃないもの」
空気が、わずかに引き締まった。