【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?
◇
「二人愛し合った夜、君が寝息を立て始めた頃、鷹が1通の知らせを運んできた。
それは、君も知っての通り、モーリャント王国との戦とーー
団員が負傷したとの知らせだった。
詳細は合流しなければわからなかった。
手紙にあったのはそれだけだったから。
俺は騎士団長として、すぐに団に合流しなければならなくなったが、
君は寝入った所だったし、起こすのも憚られてーー。
急ぎ、メモだけ残した。
これは言い訳になってしまうが、決して君を放置するつもりはなかった。
団に合流したあと、すぐさま宿に人を向かわせる気だったんだ。そいつに、君を王城まで招いてもらおうとしていた。
説明は仕事を終えた後になるが、きちんと俺が王族であることも、番のにおいが判別できていない様子の君に、俺たちが番同士であることも伝える予定だった。
君が俺を受け入れてくれた今なら、番であることも、王族であることも、伝えられると思ったんだ。
その上で、求婚をーー
と考えていた。
そして、君が目を覚ますまでには、使いを出せるだろうと踏んでいた。
だがーー
港で待つ団に合流した時、潜んでいた刺客に薬を嗅がされた。情けないことに、完全に俺のミスだ。
オズウェルが仕込んでいた。
先に負傷の知らせが入っていた団員の怪我も、別の手先によるものだった。
シルヴァとの一件や、陛下からの戦の命を忘れさせたかったのか、時間稼ぎがしたかったのか。
すぐに動いて、吸い込んだのは少量だった。
しかし、捕まえたあと頭がぐらつき、俺は倒れた。
目が覚めたのは三日後の夕方で、
その時には、君との記憶は消えていた。
「二人愛し合った夜、君が寝息を立て始めた頃、鷹が1通の知らせを運んできた。
それは、君も知っての通り、モーリャント王国との戦とーー
団員が負傷したとの知らせだった。
詳細は合流しなければわからなかった。
手紙にあったのはそれだけだったから。
俺は騎士団長として、すぐに団に合流しなければならなくなったが、
君は寝入った所だったし、起こすのも憚られてーー。
急ぎ、メモだけ残した。
これは言い訳になってしまうが、決して君を放置するつもりはなかった。
団に合流したあと、すぐさま宿に人を向かわせる気だったんだ。そいつに、君を王城まで招いてもらおうとしていた。
説明は仕事を終えた後になるが、きちんと俺が王族であることも、番のにおいが判別できていない様子の君に、俺たちが番同士であることも伝える予定だった。
君が俺を受け入れてくれた今なら、番であることも、王族であることも、伝えられると思ったんだ。
その上で、求婚をーー
と考えていた。
そして、君が目を覚ますまでには、使いを出せるだろうと踏んでいた。
だがーー
港で待つ団に合流した時、潜んでいた刺客に薬を嗅がされた。情けないことに、完全に俺のミスだ。
オズウェルが仕込んでいた。
先に負傷の知らせが入っていた団員の怪我も、別の手先によるものだった。
シルヴァとの一件や、陛下からの戦の命を忘れさせたかったのか、時間稼ぎがしたかったのか。
すぐに動いて、吸い込んだのは少量だった。
しかし、捕まえたあと頭がぐらつき、俺は倒れた。
目が覚めたのは三日後の夕方で、
その時には、君との記憶は消えていた。