【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?

「.....きゃあーーー!!」

 途端、リリアが叫び声を上げた。

 ただならぬ声に、父・トリスと母・ミルラ、リーフェント公爵家で働く使用人達がゾロゾロと集まった。

 何事かとジャスミンの私室に勢いよく駆け込んできた皆は、震えるリリアから信じられない言葉を聞かされる。

「....お、お嬢様が....お嬢様が!おられません!!」

「なっ、な、なんだと!?」

 両親の顔からは血の気がサァッと引き、青ざめた。

 急いで部屋の中を見回し確かに娘の姿がないことを確かめると、白い机の上に一枚の紙を見つける。


 お父様、お母様。
 ーー我儘をお許し下さい。

 色々と思うことがあり、少し自分を
 見つめ直す時間が欲しいのでございます。

 嫁入り前の娘が一人で旅に出るなど
 許されないことだと重々承知しております。

 お怒りもご心配も尤もですが、
 どうか私に時間を下さいませ。
 必ず戻ります。

 リリア、突然ごめんなさいね。
 帰ったら説明させてちょうだい。

 ジャスミン・リーフェント   
                』



「.....ひっ」

「.....ジャスミンっ」

「なんてことを.....!」

 覗き込む様に皆が一斉に置き手紙を読んで、リリアは小さな悲鳴をあげ、母・ミルラはがたりと足元から崩れた。
 父・トリスは怒りか心配か、身体を小刻みに震わせながら言葉を漏らしていた。


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