【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?


 .......あの違和感も『混血種』だからか?

 本音を言えば、彼女に会った時少しだけ違和感を感じた。

 艶のある毛並みにラベンダー色の瞳がこの世のだれより美しかった。

 どう見ても同族であるはずなのに、どうしてか彼女の姿がしっくりこない。そんな不思議な感覚に襲われて思わず尋ねてしまった。


「....まだ何か気になることが?」

 考え込んでいると兄 ヴォルフが覗き込んできた。

「少し.....。ですが」

 .....明日から街を案内する約束を取り付けた。
 その時間で彼女と仲を深められるよう、頑張ればいい。
 彼女との仲が深まれば自然と何か見えてくるかもしれない。

「.............?」

「いえ、何でもありません。それで兄上。明日からしばらく休暇を頂きたいのです。騎士団のことは、副団長のケインにすべて指示しております」

「それはいいが。においがわからないのならば、そう一気にまくしたてては逆効果なのでは?もっとゆっくり....」

 兄の言葉を遮る様に言葉を続けた。

「彼女は王都に住んでおりません。家名も教えてくれませんでした。自分も伏せたのでお互いさまですが」

「.....うむ」

「胸騒ぎがするんです。彼女と早く仲良くなっておきたい。お願いします」

「わかった」

「ありがとうございます」

 こうして、夜は更けていったーー。


< 39 / 134 >

この作品をシェア

pagetop