【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?
******
ドタドタドタ......。
屋敷の中を無遠慮にドタバタと足音を響かせて、動き回る。耳のいい兎獣人にとっては、その足音が誰のものか場合によっては数キロ先のものまで判別可能だ。
「ああ、サイラス」
ほら。私の耳に間違いはない。
屋敷に足を踏み入れた瞬間からずっと私を探し回っていたらしい主人、フェンリル・ウィルフォード公爵。
真っ昼間のこの時間は、城で王国騎士団の団長としての責務を果たしているはずの旦那様が、何故か屋敷の中にいる。
「....旦那様。お仕事はどうされたのです」
理由は大体.....否。確実にわかっているが、敢えて訊ねた。
「ん?あー....皆が昼休憩に入ったからケインに任せて抜けてきた」
そんな私の意図を理解して、旦那様は気まずげに視線を逸らす。私は、更に瞼を重くしてオーラで伝えた。
「..........」
「それより。ジャスミンはどこだ?さっき庭へ行ってみたが、今日は居なかった」
しかし、華麗にスルーされて。がくりと肩を落とす。重いため息まで漏れた。
「.........はぁ」
「どうした。はっ、もしかして体調が?まさか、部屋で寝込んでいるのか?大変だ、すぐに見舞いをっ」
「.....旦那様」
勝手な妄想で慌ただしく階段を駆け上がろうとする旦那様を低い声でとどめた。
ドタドタドタ......。
屋敷の中を無遠慮にドタバタと足音を響かせて、動き回る。耳のいい兎獣人にとっては、その足音が誰のものか場合によっては数キロ先のものまで判別可能だ。
「ああ、サイラス」
ほら。私の耳に間違いはない。
屋敷に足を踏み入れた瞬間からずっと私を探し回っていたらしい主人、フェンリル・ウィルフォード公爵。
真っ昼間のこの時間は、城で王国騎士団の団長としての責務を果たしているはずの旦那様が、何故か屋敷の中にいる。
「....旦那様。お仕事はどうされたのです」
理由は大体.....否。確実にわかっているが、敢えて訊ねた。
「ん?あー....皆が昼休憩に入ったからケインに任せて抜けてきた」
そんな私の意図を理解して、旦那様は気まずげに視線を逸らす。私は、更に瞼を重くしてオーラで伝えた。
「..........」
「それより。ジャスミンはどこだ?さっき庭へ行ってみたが、今日は居なかった」
しかし、華麗にスルーされて。がくりと肩を落とす。重いため息まで漏れた。
「.........はぁ」
「どうした。はっ、もしかして体調が?まさか、部屋で寝込んでいるのか?大変だ、すぐに見舞いをっ」
「.....旦那様」
勝手な妄想で慌ただしく階段を駆け上がろうとする旦那様を低い声でとどめた。