Nocturne(ノクターン)ー美しさは静かに交差する
Minoの下着ライン。

発売当初は
「女性が自分のために着る下着」として話題に。

でも――

数字が想定以上に伸び続けている。



社内会議

マーケティング資料が映し出される。

・売上、右肩上がり
・リピート率安定
・ギフト購入比率が急増

担当が言う。

「代表、男性購入が予想の2倍以上です」

希が資料を見る。

「やっぱり」

「理由は明確です」

スライドが変わる。



男性購入理由

・彼女に着てほしい
・上品で安心感がある
・いやらしくないのに色っぽい
・サイズが選びやすい



「特に“サイズ表記がわかりやすい”という声が多いです」

Minoは従来の複雑なブラサイズ表記を見直し、

直感的に選べる設計にしていた。

「プレゼントで失敗しにくい、と」

希が小さく笑う。

「そこ、狙った」

会議室が静かになる。

「男性は選ぶのが怖いの」

「間違えたら気まずいから」

「でも、選びやすければ買う」

マーケ担当が頷く。

「“彼女に着てほしい”という理由がほとんどです」

レビューにはこう並ぶ。

“上品だからプレゼントしやすい”
“いやらしくないのに綺麗”
“日常に馴染む”

希が言う。

「結局ね」

「女性が無理してない姿が一番魅力的なの」



夜・自宅

旬が記事を読んでいる。

【Mino、男性ギフト市場も獲得】

旬が言う。

「彼女に着てほしい、か」

希がソファでくつろぎながら答える。

「そういうの嫌?」

旬は首を振る。

「いや」

一拍。

「俺も最初からそうだった」

希が振り向く。

「なにが?」

「無理してないのがいい」

「頑張ってるのは仕事で十分だろ」

希が少しだけ照れる。

「それ、取材で言えばよかったのに」

旬は笑う。

「それは夫の特権」


Minoランジェリーはロングヒット。

女性のために作ったものが、

結果的に男性にも届いた。

希は“わかっていた”。

下着は武器じゃない。

でも、

愛される日常の一部にはなれる。

そして青山プロジェクトも動いている。
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