魔族@純愛#格差&恋愛物語
「これらはうちの商品です。

今、企画のひとつとして素材にこだわった、高級品をつくりたいと考えているのですが」

シオンは表情を変えず、小山になって積まれたランジェリーを眺めている。

イリスは、これまでの交渉経験から戦略を立てていた。

まず、インパクトを与えることが大事。

「うちの商品に、こちらの神殿で使用されている絹織物を使いたいと考えています」

イリスは単刀直入に言った。

押しが重要、ぶれない決意表明だ。

「ですので、シオン様の許可をいただきたく、お願いに参った次第でございます」

丁寧な言い方だが、イリスはシオンをにらみつけた。

交渉事は目力も重要なのだ。

「それはできません。絹は神殿の儀式に使う、神聖なものですから」

シオンが淡々と答えると、イリスは想定内とばかりに口角をあげた。

「そーですか。魔族には神聖な物は扱えないと言うのですか。

魔族は穢れているからですか。それって偏見ですよね!」

シオンは、前のめりに迫ってくるイリスの勢いを、制するように片手をあげた。

「魔族だから、許可を出さない、という訳ではありません。」

「じゃぁ、私がサキュバスだからですかぁ、オトコの精気が必要な私は・・・」

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