魔族@純愛#格差&恋愛物語

がんばるイリス

<がんばるイリス>

フェアリー領主の館の庭は、庭師がよく手入れをしているので、一年中、花であふれている。

イリスの主な仕事場所は、ここの別館だった。

アクアが「赤ん坊がいるので、この場所でないと、仕事の両立は難しい」というので、イリスは魔族領の自分の家から通うことにしたのだ。

アラゴンは夕方になると、魔族領からここまで飛んで来る。

つがいになったのだから、当然なのだが、アクアとアラゴンが子どもを乳母車にのせて、夕暮れの美しい庭を散歩しているのを見ると、つい見入ってしまう自分がいる。

魔界と違う世界。

イリスはペンを置いて、肩をグルグルまわした。

次のコレクション、獣人国にアンテナショップの開設、そして神殿の絹の問題。

そう、魔王の前でたんかを切った手前、ここで引き下がるわけにはいかない・・・

サキュバスの意地があるってもんだ。

ハードルが高ければ高いほど、燃えるのが魔族の習性なのだ。


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