魔族@純愛#格差&恋愛物語

2回目突撃訪問

<2回目の突撃訪問>

というわけで、イリスは2回目の突撃を決行した。

イリスは神殿に向かう、交差する小道の中央に立って、キョロキョロと周囲を見回していた。

農家らしき庭先で、果実を選別している中年の女将さんを見つけると、

「すみません、神殿に行きたいのですが、道に迷ってしまって・・」

イリスは、ビジネスライクに聞く。

「この先を行くと、神殿の畑につきあたるんだ。
そうしたら畑をぐるっと回って行きな。その先に神殿があるよ」

農家の女将さんが、道を教えてくれたが、うさんくさげにずっと見ている。

その好奇心丸出しの、無遠慮な視線・・・・イリスは慣れっこだ。

サキュバスの魅力は、オンナ属性には無効なので、無駄なことはしない。

今日は黒で決めている。

レザーのスリットがきわどく入った、ミニスカート。
シャツブラウスは、胸元が開いて、谷間にくっきりと陰影をつくる。

ぐるっと回って行くって・・・・

これは相当に回り道だし、畑の中を、つっきった方が早いに決まっている。

黒のピンヒールが、柔らかい土にズブズブと埋まって、本当に歩きにくい。

目の前の畑は、背の高いすすきのような草が生い茂り、ホップに似た緑の実が鈴なりになっている。

それはどこまでも続き、迷路のようで、イリスは葉や茎を、かき分けて進むしかなかった。

「何なのよぉ、まったく!!」

からみついた茎や葉をちぎるように取ると、乳白色の粘液がしみだして、べたべたと肌にくっついてくる。

畑の脇道にやっと出られた時は、べとべとの泥だらけで息が上がっていた。

脇道を進むと、目印の岩が見えた。

なんとか神殿の玄関にたどりつくと、がっくりと膝をついた。

「開けてぇ・・・」

そばかすの少年が、わずかに扉を開けると、イリスを見て、ぎょっとしたような顔をした。

「お水・・ちょうだい・・」

イリスは、かすれた声を出した。

「井戸はその裏にありますが、シスル様の許可を・・・」

少年は顔をゆがめたまま、すぐに扉を閉めた。

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