魔族@純愛#格差&恋愛物語
イリスは喉が渇いていたので、そのまま裏の井戸に向かって歩き始めた。

やっとこさっとこ、水をくんで、喉を潤す。

井戸端に座り込むと、顔や腕にくっついた葉っぱをはがしはじめた。

なんか、腕と顔と足が、めちゃかゆいんですけど・・

ボリボリかきながら、自分が歩いて来た神殿のほうを見ると、バケツを持った少年と、シオンが走って来た。

「イリス・・あなたは!!」

いつになく早口で言うシオンの金と緑の瞳が、鋭くとがめるように見える。

「あの畑に入ったのですね!!」

「へ?」

バシャーーーン

いきなり少年はバケツの水を、イリスにぶっかけた。

「何・・すんだよぉ・・」

立とうとしたが、腰が立たない。

力が入らずに、へなへなと崩れてしまった。

「あの草は毒でかぶれるのです。
すぐに触ったところを洗い流さないと!!」

シオンはイリスの手首を引っ張って、井戸の注ぎ口のそばに座らせた。

「か、か・・ぶれる?」

少年とシオンは、交代で水を汲み、イリスの頭からぶっかけると、びしょぬれの黒猫のようになさけない姿になった。

「すぐに、かぶれ止めの薬を塗りましょう!!立てますか?」

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