魔族@純愛#格差&恋愛物語
シオンとのデート
<シオンとのデート>
砂糖の焦げる甘い匂い、カラメルだ。
それとパンの焼ける香ばしい匂いも混ざる。
パンとケーキを売る店は、童話に出てくるようなキノコを模した建物だった。
「この店は、フェアリー領で老舗なのです。さて、ケーキはなにがいいですか?」
外のテラス席で、シオンとイリスが並んで座ると、フェアリーのお姉さんが注文を取りに来た。
「私は紅茶で、あなたは・・・」
「チョコレートケーキ、モンブラン、イチゴのタルト、あとコーヒーね。ブラックで」
フェアリーのお姉さんは、目を丸くしてイリスを見た。
「チョコレート、モンブラン、タルトと、ブラックでいいんですか?」
その視線は、こんな幼い子がケーキ3つと、苦いブラックコーヒーを頼むのかという、驚きが含まれていた。
シオンは焦って、付け加えた。
「ミルクと砂糖を・・・別につけてください」
「わかりました。ごゆっくり」
お姉さんはうなずいて、立ち去った。
「ケーキが好きなのですか?」