魔族@純愛#格差&恋愛物語
「神殿を特別な場所と考えている、高齢のフェアリーやドワーフたちにとって、
イリスが出入りするだけでも、嫌がるのは目に見えているし、神官様も対応に苦慮しているかと」

「すでに、イリスは拒否られたんだろう?」

そう言ってアラゴンは、ぐびっとはちみつ酒を口のみした。

「甘ったるいな・・・俺はやっぱり辛口がいいな」

「それが・・・イリスが神殿から戻ってから、様子がおかしくて・・・
神殿で何かあったのではないかと思うのです」

アクアは手にある汚れた布を、ぐしゃっと握った。

「あくまでも推測ですが、神殿で好きな人ができたのではないかと・・・

シオン様は王宮の祭祀にも関わっているので、若い見習い神官や、管理官も出入りしますから」

「ああ、そんなことかぁ!!ないない!!ありえない!!」

アラゴンは腹を抱えて笑ったので、アクアは抗議の意味をこめて、はちみつ酒を取り上げた。

「イリスはサキュバスだ。魔族の狩人なんだよ。
ワンナイト・ラブ、次の日まで引きずらない。
成功しても、失敗してもだ」

「でも、アラゴン!本当に・・・真剣に好きな人ができたら・・・
お相手が神殿に関係する人ならば、イリスは傷つきますよ!」

アクアは必死に訴えた。
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