魔族@純愛#格差&恋愛物語
魔界の飛行スピードでは、アラゴンの右に出る者はいない。

遅かれ早かれ、追いつかれるだろうが・・・

飛び上がったイリスが、地上に目をやると、アラゴンがか弱いアクアに、組み敷かれているのが見えた。

イリスはこぶしで涙をぬぐうと、神殿を目指した。

パパって・・・シオン様をそう呼んだ時、甘酸っぱくて、くすぐったいような気分になって、幸せを感じた。

わかっている。

この想いが、満たされることがないことを。

それでも、シオン様の心のどこかに、自分の存在が引っ掛かってくれればいいのだ。


一方、地上では、アクアに馬乗りになられて、アラゴンが説教をされていた。

「まったく、イリスの事を心配しているのに、なんで喧嘩になっちゃうんですかぁ!!」

アラゴンはアクアの怒っている顔を見て

「うーーーーーん?魔族の習性?ちょっとしたジャブ?」

「ん、もうっ!信じられないっ!!」

アクアが拳で、アラゴンの胸をポコポコ叩くと

「この態勢も、新鮮でいいな。それに怒っている君もカワイイし」

アラゴンの口元と目が、ダダ下がりになっている。

「んんん---、もうっ!!」

そのままアクアは強く抱きしめられ、アラゴンの唇で言葉をふさがれた。
< 48 / 57 >

この作品をシェア

pagetop