魔族@純愛#格差&恋愛物語
魔界では、魔族とフェアリーの婚姻は前例がない。

アラゴンは自分が魔王の座についたら、正式にアクアを王妃として周囲に認めさせるつもりなのだろう。

今の所、アラゴンとアクアの仲を知っているのは、イリスとランダだけだ。

それがアラゴンの弱点。

が、しかし・・・仲睦まじい二人の、特にアラゴンのダダ下がりの目元を見ると、イリスの心にもやっとしたものがかすめた。

もしかすると、アラゴンの隣にいたのは、自分だったかもしれない。

選ばれたのはアクアであり、フェアリーの中でもひときわ美しく、優しくていい子なのはよくわかっている。

イリスは、二人の仲を取り持つように手助けをしたのは、
魔界の幹部として意地を張っている自分と、アラゴンへの密かな想いをぶち壊すためだ。

「疲れたな・・・」

イリスはつぶやくと、戸棚から隠してあった酒の瓶を取り出してラッパ飲みをした。



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