天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
「卵焼き、約束した覚えはありませんけど」
<いや、約束した>
風見先生に言い切られて、返答に困る。
無言でいると
<二百万で解決するんなら、俺が払ってもいいけど?光藤さんが精神的に楽になって俺に集中できるならそっちの方がいい>
「はいっ?」
とんでもない提案をしてきた。
風見先生は何を言い出すのかわからない。
「そんなこと頼むわけないじゃないですかっ!」
さっきまで感動していたのに、思わず怒鳴っちゃった。
<俺は本気だけど。相手、妊婦だろ。旦那に妊娠中に浮気なんかされて、ストレスでさらにホルモンバランスが崩れていると思う。あの様子じゃ、情緒もしばらく安定しないんじゃないか?金で解決できるんなら、早く終わった方が良い。お互いのためにも>
レストランで先生は見ていたから、わかるんだ。
私も一方的にあんなことされるなんて思わなかったよ。
<まぁ、だからってこっちが一方的に悪いってなるのもおかしな話だけどな。旦那が一番に制裁を受けるべきなのに>
「赤ちゃんのためを思うんなら、早く解決した方が良いんでしょうか?あんなにイライラしていたら、胎児にだって影響が出ちゃうんじゃないですか?」
何も知らない赤ちゃんが可哀想。
他人の子どもだけど、そこが気がかりだ。
<今の母体の状態がわからないからなんとも言えない。今度、弁護士の面会時、お金でなんとかなりそうだったら相談して>
そうだ。とりあえず、弁護士の先生に相談をしよう。
「わかりました」
やばい、素直に返事しちゃった。
<約束>
風見先生は私が「はい」と言うまで電話を切ってはくれなかった。
ふぅとベッドに倒れる。
とりあえず、今度の休みに行ってこよう。
次の休日――。
私は相手方から届いた書類を持って、弁護士事務所へ相談に行った。
「そうですか。それは大変でしたね。お辛い思いをしましたよね」
弁護士さんは親身になって話を聞いてくれたけれど
「こちらが知らなかったという証拠をいくつか提出しなければなりませんね。それに、こちらが相手方の夫を訴えることとは別に考えなければなりません」
私は夏子さんとも争って、優馬のことは別に訴えなければならないんだ。
「例え光藤さんが知らなかったとしても、奥さんとの争いは簡単に勝てるものではありません。同時に関係があった夫をこちらも訴えながら争っていくのが良いのかもしれません。夫からは慰謝料をとれる確率は高いと思います」
「そうですか。それってかなり時間がかかりますか?」
「半年から一年ほどかかります。場合によってはそれ以上になってしまうこともあるかもしれません」
「わかりました」
やっぱりかなり時間がかかるんだ。
和解だったらそれほど時間もかからないらしい。
弁護士さんの名刺をもらい、帰宅をする。
ああ、疲れた。
ベッドへ倒れ込む。
知らなかったっていうだけじゃ済まされないんだ。
その時、ピコンとスマホが鳴った。
「風見先生?」
メッセージを開く。
<どうだった?>
先生、今日私が弁護士さんに相談しているって覚えていてくれたんだ。
返事する気になれない。
私はスマホを置き、ベッドの上でしばらく考え込んだ。
<いや、約束した>
風見先生に言い切られて、返答に困る。
無言でいると
<二百万で解決するんなら、俺が払ってもいいけど?光藤さんが精神的に楽になって俺に集中できるならそっちの方がいい>
「はいっ?」
とんでもない提案をしてきた。
風見先生は何を言い出すのかわからない。
「そんなこと頼むわけないじゃないですかっ!」
さっきまで感動していたのに、思わず怒鳴っちゃった。
<俺は本気だけど。相手、妊婦だろ。旦那に妊娠中に浮気なんかされて、ストレスでさらにホルモンバランスが崩れていると思う。あの様子じゃ、情緒もしばらく安定しないんじゃないか?金で解決できるんなら、早く終わった方が良い。お互いのためにも>
レストランで先生は見ていたから、わかるんだ。
私も一方的にあんなことされるなんて思わなかったよ。
<まぁ、だからってこっちが一方的に悪いってなるのもおかしな話だけどな。旦那が一番に制裁を受けるべきなのに>
「赤ちゃんのためを思うんなら、早く解決した方が良いんでしょうか?あんなにイライラしていたら、胎児にだって影響が出ちゃうんじゃないですか?」
何も知らない赤ちゃんが可哀想。
他人の子どもだけど、そこが気がかりだ。
<今の母体の状態がわからないからなんとも言えない。今度、弁護士の面会時、お金でなんとかなりそうだったら相談して>
そうだ。とりあえず、弁護士の先生に相談をしよう。
「わかりました」
やばい、素直に返事しちゃった。
<約束>
風見先生は私が「はい」と言うまで電話を切ってはくれなかった。
ふぅとベッドに倒れる。
とりあえず、今度の休みに行ってこよう。
次の休日――。
私は相手方から届いた書類を持って、弁護士事務所へ相談に行った。
「そうですか。それは大変でしたね。お辛い思いをしましたよね」
弁護士さんは親身になって話を聞いてくれたけれど
「こちらが知らなかったという証拠をいくつか提出しなければなりませんね。それに、こちらが相手方の夫を訴えることとは別に考えなければなりません」
私は夏子さんとも争って、優馬のことは別に訴えなければならないんだ。
「例え光藤さんが知らなかったとしても、奥さんとの争いは簡単に勝てるものではありません。同時に関係があった夫をこちらも訴えながら争っていくのが良いのかもしれません。夫からは慰謝料をとれる確率は高いと思います」
「そうですか。それってかなり時間がかかりますか?」
「半年から一年ほどかかります。場合によってはそれ以上になってしまうこともあるかもしれません」
「わかりました」
やっぱりかなり時間がかかるんだ。
和解だったらそれほど時間もかからないらしい。
弁護士さんの名刺をもらい、帰宅をする。
ああ、疲れた。
ベッドへ倒れ込む。
知らなかったっていうだけじゃ済まされないんだ。
その時、ピコンとスマホが鳴った。
「風見先生?」
メッセージを開く。
<どうだった?>
先生、今日私が弁護士さんに相談しているって覚えていてくれたんだ。
返事する気になれない。
私はスマホを置き、ベッドの上でしばらく考え込んだ。