天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
「自分のお弁当もあったので。二人分作っただけです。昨日はありがとうございました。このくらいのお礼しかできなくてごめんなさい」
「いや。ありがとう。お昼、まだだからあとで食べる」
風見先生、目元が優しい。喜んでくれたみたいで良かった。
ペコっとお辞儀をしてその場をあとにしようとすると
「今日、一緒に帰らないか?今日は急変とかなかったら普通に帰れそうなんだ」
風見先生から引き留められた。
そうだ。
風見先生に相談したいことがある。
あれだけ巻き込んでおいて、あとから話したら怒られそう。
「はい。私も話したいことがあります」
「わかった。また連絡する」
事務室に帰り、一人でお昼を食べ通常の業務に戻る。
午後のちょっとした休憩の時にスマホを見ると先生からメッセージが届いていた。
<弁当、ありがとう。卵焼き、美味しかった。全体的に感動した。仕事が終わったら職員駐車場近くで待ってて>
先生、お弁当食べてくれたんだ。
<わかりました>
返事をする。職員駐車場か。
風見先生は車通勤を許されてるんだ。さすがだな。
一般の職員は基本的に公共交通機関なのに。
当直とか急な呼び出しがあるから、違うのか。
仕事が終わると、先生が指定をしてきた駐車場近くで待っていた。
そんなに待たないうちに、先生の姿が見えて
「お疲れ」
風見先生から車に乗ってと言われ
「お邪魔します」
先生の車に乗る。
「今日、予定ないならドライブでも行くか?」
「えっ」
「光藤さんの気分転換になるなら」
風見先生、私に気を遣ってくれているんだ。
昨日、またあんなことがあったから、精神的なことまで気にかけてくれているのかな。
「あの、私……」
「話したいことは車を走らせながら聞くよ」
コクっと頷くと先生はハンドルを握り、車を動かした。
「風見先生。私、実は昨日、元カレとの会話を録音してたんです」
「そうだったのか?」
優馬と一緒にベンチに座る前、スマホを見るフリをして録音していた。
何かあった時、あと、もし優馬と裁判になった時に有利に働く情報が聞ければいいと思って。
だからあんなに<知らなかった>ことを強調したんだけど。
結果、うまく話してくれたし、優馬からは<また付き合ってほしい>なんてことを言わせることができて、結果的に良かったんじゃないかと思ってる。
「私、奥さんに慰謝料を二百万円払います。それですぐに和解できるのなら。ただ弁護士さんに中間に入ってもらって、元カレとは闘います。同じ額の慰謝料を元カレに請求します。録音したものは有利になると思いますし、結構、スマホの中に記録が残っていたんです。インターネットとかで調べると、私と同じような事例も確認できました。きっと大丈夫だと思います」
私なりに出した答えだ。
風見先生は最後まで話を聞いてくれて
「わかった。ただ、無理だけはするなよ。俺がいるから」
私の判断を受け容れてくれた。
「はい。ありがとうございます」
ちょっと大変かもしれないけれど、優馬のことは許せない。
だから私なりに闘う。
「風見先生との約束はちゃんと守ります。デート、しましょう」
風見先生からも逃げない。
風見先生が伝えてくれる私のことを本気で好きだって告白を信じることにした。
冷酷で有名なあの風見先生が私のことは好きだと言ってくれている。
風見先生のこと、アニル様に似ているからって怖くて避けていたけれど、風見先生は風見先生なんだから。何も向き合わず逃げるなんて失礼だ。
それにこんなにも助けてくれる人の存在が今の私には救いで、恋愛感情はまだないけれど、先生のことを知りたいって思う自分がいる。
チラッと運転している先生を見ると、顔半分を手で覆っていた。
あれ、これって。
「風見先生?」
「ああ。デート、約束だからな」
耳がちょっと赤くなってる。
テレてるのか。
なんとなく先生のこと、わかってきたかも。
「いや。ありがとう。お昼、まだだからあとで食べる」
風見先生、目元が優しい。喜んでくれたみたいで良かった。
ペコっとお辞儀をしてその場をあとにしようとすると
「今日、一緒に帰らないか?今日は急変とかなかったら普通に帰れそうなんだ」
風見先生から引き留められた。
そうだ。
風見先生に相談したいことがある。
あれだけ巻き込んでおいて、あとから話したら怒られそう。
「はい。私も話したいことがあります」
「わかった。また連絡する」
事務室に帰り、一人でお昼を食べ通常の業務に戻る。
午後のちょっとした休憩の時にスマホを見ると先生からメッセージが届いていた。
<弁当、ありがとう。卵焼き、美味しかった。全体的に感動した。仕事が終わったら職員駐車場近くで待ってて>
先生、お弁当食べてくれたんだ。
<わかりました>
返事をする。職員駐車場か。
風見先生は車通勤を許されてるんだ。さすがだな。
一般の職員は基本的に公共交通機関なのに。
当直とか急な呼び出しがあるから、違うのか。
仕事が終わると、先生が指定をしてきた駐車場近くで待っていた。
そんなに待たないうちに、先生の姿が見えて
「お疲れ」
風見先生から車に乗ってと言われ
「お邪魔します」
先生の車に乗る。
「今日、予定ないならドライブでも行くか?」
「えっ」
「光藤さんの気分転換になるなら」
風見先生、私に気を遣ってくれているんだ。
昨日、またあんなことがあったから、精神的なことまで気にかけてくれているのかな。
「あの、私……」
「話したいことは車を走らせながら聞くよ」
コクっと頷くと先生はハンドルを握り、車を動かした。
「風見先生。私、実は昨日、元カレとの会話を録音してたんです」
「そうだったのか?」
優馬と一緒にベンチに座る前、スマホを見るフリをして録音していた。
何かあった時、あと、もし優馬と裁判になった時に有利に働く情報が聞ければいいと思って。
だからあんなに<知らなかった>ことを強調したんだけど。
結果、うまく話してくれたし、優馬からは<また付き合ってほしい>なんてことを言わせることができて、結果的に良かったんじゃないかと思ってる。
「私、奥さんに慰謝料を二百万円払います。それですぐに和解できるのなら。ただ弁護士さんに中間に入ってもらって、元カレとは闘います。同じ額の慰謝料を元カレに請求します。録音したものは有利になると思いますし、結構、スマホの中に記録が残っていたんです。インターネットとかで調べると、私と同じような事例も確認できました。きっと大丈夫だと思います」
私なりに出した答えだ。
風見先生は最後まで話を聞いてくれて
「わかった。ただ、無理だけはするなよ。俺がいるから」
私の判断を受け容れてくれた。
「はい。ありがとうございます」
ちょっと大変かもしれないけれど、優馬のことは許せない。
だから私なりに闘う。
「風見先生との約束はちゃんと守ります。デート、しましょう」
風見先生からも逃げない。
風見先生が伝えてくれる私のことを本気で好きだって告白を信じることにした。
冷酷で有名なあの風見先生が私のことは好きだと言ってくれている。
風見先生のこと、アニル様に似ているからって怖くて避けていたけれど、風見先生は風見先生なんだから。何も向き合わず逃げるなんて失礼だ。
それにこんなにも助けてくれる人の存在が今の私には救いで、恋愛感情はまだないけれど、先生のことを知りたいって思う自分がいる。
チラッと運転している先生を見ると、顔半分を手で覆っていた。
あれ、これって。
「風見先生?」
「ああ。デート、約束だからな」
耳がちょっと赤くなってる。
テレてるのか。
なんとなく先生のこと、わかってきたかも。