天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
 約束の時間、レストランの前で優馬を待っていると
「雫羽!」
 優馬がニコッと笑い、手を振っている。

 短髪の黒い髪の毛、カジュアルな服装、身長は私よりも高めの170センチいかないくらい。
 本人は「普通」って言っているけれど、私にとってはかっこ良いと思える彼氏だ。

「優馬!」

 手を振って返事をすると、彼の口角がさらに上がった。

「ごめん。待った?」

 優馬はすぐに手を繋いでくれる。

「ううん。全然」

「そっか。良かった。それじゃあ、入ろうか?予約してあるから。今日の雫羽、すごく綺麗だ」

「そうかな。ありがとう」

 優馬に綺麗だって言われて、嬉しい。
 結婚式の会場にも選ばれるこのレストランは、基本的には予約客しか入れない。ディナータイムはコース料理しか提供していないこの辺では名のあるレストランだ。

 席に着き
「付き合って一年、ありがとう。乾杯」
 そう言ってグラスをコツンを合わせ、シャンパンを一口飲んだ。

「この一年、すごく早かった。雫羽に会えて本当に幸せだったよ。仕事が忙しくてなかなか会えなくてごめんな」

「私も。優馬と会えて良かった。こうやって大切にしてくれるし、たまにしかデートできないけど、仕事頑張ってる優馬はすごいと思うから。応援するよ」

 会社や家でもリモートワークして、ほとんど休んでいないって聞いてる。メッセージの返事が深夜とかに来ることもあるから、大変だよね。

「いつか、優馬の仕事が落ち着いたら、泊まりで旅行とか行きたいな」

 いつもデートは日帰りか、私の家だから。
 応援したい気持ちはあるけれど、そんなことができたらいいなって思っちゃう。

 優馬は一瞬困ったような顔をして
「そうだな。落ち着いたらな」
 今すぐにはできないけれど、ごめんと謝ってくれた。

 わがまま言っちゃいけないって思っているのに、優馬と一緒に居たいと思うから、一緒にやりたいことを想像しちゃうんだよね。

「これ。雫羽に記念日のプレゼント」

 優馬がバッグから取り出してくれたのは、小さなジュエリーボックスだ。

「えっ?」

 驚いていると
「開けてみて」
 そう言われ、パカっとボックスを開けてみる。

「ええっ!いいの?」

 ボックスの中にあったのは、ピンク色のダイヤが輝くリングだった。

「うん。これからもよろしく」

 顔を赤くさせながら優馬は
「気に入ってくれた?」
 と聞いてくれた。
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