天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
先生とデート
風見先生と夕食を一緒に食べた時から一週間が経った。
先生とはメッセージで連絡を取り合っているけど、病院内では見かけるだけで会ってはいない。
私は休日に弁護士のところへ行き、届いた慰謝料請求のこと、独身だと偽っていた元カレについて、同時に相談をしながら手続きを進めている。
既婚者だと思わなかった証拠の提出などに追われているけれど、中間に弁護士が入ってくれているから、思っていた以上に心身が疲れることはなかった。
まだまだ時間はかかるし、お金も必要だけれど、状況は後退しているわけじゃない。だから前を向こうと思う。
そんな時、風見先生から休日の相談連絡が来て、正式にデートをすることになった。
日曜日、先生が私のアパートに車で迎えにきてくれるらしい。
場所については<俺が決める>って言っていたから、何も聞いていない。
楽しみに感じている私がいることは確かだ。
日曜日が近づき、どんな服を着て行こうか退勤後に悩んでいた時、従業員の出入口で看護師の宮下さんにぶつかってしまった。
いや、向こうがぶつかってきたって言った方が良いんじゃないかと思うくらいの衝撃だ。
「すみません」
私の不注意かもしれないと思い、一応謝ったけれど、宮下さんは
「風見先生に気に入られているからって、調子に乗ってるんじゃないの?ていうか、どんな風に先生を騙したの?」
まるで人を下に見ているかのような目つき、私のことを嫌っていると表情からすぐにわかる。
「騙してはいませんけど」
先生を騙したって、この人は何を言いたいの。
風見先生と関わるってことは、こういう嫉妬や妬みとかにも付き合っていかなきゃいけないのか。覚悟が足りなかったかな。
前世の王都の中みたい。新人だった私は、前から居た側室の人たちにかなり嫌味を言われた。
今世でもそんなところを引きずってしまうの?
そんなことをぼんやりと考えていたら
「知ってるんだから。あなた、《《看護師になれなかった》》んだって。だから事務職になったんでしょ?」
その言葉を聞いた瞬間、ある映像が流れてきた。
そう、私は看護師資格を持っている。
だけど看護師になった現場で患者さんの大量の血を浴びてから怖くなって、看護師としての仕事ができなくなってしまった。
血を浴びてしまった瞬間、前世で誰かに刺された時の映像が頭の中に流れてきて、動けなくなったことが原因だったけれど。
どうして宮下さんは私が看護師だったことを知ってるんだろう。
誰かに聞いたのかな。
思い出したら、冷や汗をかいてきた。
「看護師の出来損ないのくせに、よく平気で病院に勤めていられるわね。血が怖いなんて、看護師の免許を取る前からわかっていたことじゃない?看護師として恥ずかしい。そういう平和ボケしている子が現場の第一線で活躍している風見先生と仲良くなりたいだなんて、どうかしてる。医局にももうこないでっ……」
宮下さんの言葉が急に止まる。
結構、モラハラみたいなことを言われた気がするけど、この人、風見先生のことが好きなんだ。わかりやすい。
あまり話したこともないのに、言いすぎじゃないか。
先生とはメッセージで連絡を取り合っているけど、病院内では見かけるだけで会ってはいない。
私は休日に弁護士のところへ行き、届いた慰謝料請求のこと、独身だと偽っていた元カレについて、同時に相談をしながら手続きを進めている。
既婚者だと思わなかった証拠の提出などに追われているけれど、中間に弁護士が入ってくれているから、思っていた以上に心身が疲れることはなかった。
まだまだ時間はかかるし、お金も必要だけれど、状況は後退しているわけじゃない。だから前を向こうと思う。
そんな時、風見先生から休日の相談連絡が来て、正式にデートをすることになった。
日曜日、先生が私のアパートに車で迎えにきてくれるらしい。
場所については<俺が決める>って言っていたから、何も聞いていない。
楽しみに感じている私がいることは確かだ。
日曜日が近づき、どんな服を着て行こうか退勤後に悩んでいた時、従業員の出入口で看護師の宮下さんにぶつかってしまった。
いや、向こうがぶつかってきたって言った方が良いんじゃないかと思うくらいの衝撃だ。
「すみません」
私の不注意かもしれないと思い、一応謝ったけれど、宮下さんは
「風見先生に気に入られているからって、調子に乗ってるんじゃないの?ていうか、どんな風に先生を騙したの?」
まるで人を下に見ているかのような目つき、私のことを嫌っていると表情からすぐにわかる。
「騙してはいませんけど」
先生を騙したって、この人は何を言いたいの。
風見先生と関わるってことは、こういう嫉妬や妬みとかにも付き合っていかなきゃいけないのか。覚悟が足りなかったかな。
前世の王都の中みたい。新人だった私は、前から居た側室の人たちにかなり嫌味を言われた。
今世でもそんなところを引きずってしまうの?
そんなことをぼんやりと考えていたら
「知ってるんだから。あなた、《《看護師になれなかった》》んだって。だから事務職になったんでしょ?」
その言葉を聞いた瞬間、ある映像が流れてきた。
そう、私は看護師資格を持っている。
だけど看護師になった現場で患者さんの大量の血を浴びてから怖くなって、看護師としての仕事ができなくなってしまった。
血を浴びてしまった瞬間、前世で誰かに刺された時の映像が頭の中に流れてきて、動けなくなったことが原因だったけれど。
どうして宮下さんは私が看護師だったことを知ってるんだろう。
誰かに聞いたのかな。
思い出したら、冷や汗をかいてきた。
「看護師の出来損ないのくせに、よく平気で病院に勤めていられるわね。血が怖いなんて、看護師の免許を取る前からわかっていたことじゃない?看護師として恥ずかしい。そういう平和ボケしている子が現場の第一線で活躍している風見先生と仲良くなりたいだなんて、どうかしてる。医局にももうこないでっ……」
宮下さんの言葉が急に止まる。
結構、モラハラみたいなことを言われた気がするけど、この人、風見先生のことが好きなんだ。わかりやすい。
あまり話したこともないのに、言いすぎじゃないか。