天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
「持ってるっ」
「お母さんに電話、かけられる?」
「うん」
男の子がスマホを取り出し、電話をかけている。
「あっ。お母さん!おじいちゃんが大変なのっ」
母親に電話し、自分なりに伝えてはいるけれどうまく説明ができないため、母親が戸惑っているのが聞こえてきた。
「お母さんとお話をしてもいいかな?」
私が説明したら、わかってくれるだろうか。
「うんっ」
男の子の母親に事情を説明し、男性の既往歴を聞き出す。
「風見先生っ!肝硬変の持病があるらしいです」
救急隊に電話をしている風見先生に声をかける。
「っ……。肝硬変の既往があります。中量くらい吐血しました。はい、色的に消化器系からの出血だと思われますが。チアノーゼも」
先生は患者さんの様子を伝えている。
私は母親に救急搬送先がわかったら連絡すると伝え、電話を切る。
「すみません!パーテーションのようなものありますか?」
立っている店員さんに声をかける。
「ええっと。間切りみたいなものならありますっ」
どんどん見物人が増えている。これじゃあ患者さんが可哀想だ。
店員さんが持ってきてくれた間切りを使い、見物人からはあまり男性が見えないようにした。
先生は救急隊と電話をしながら、持ってきてもらった手袋を使って、口の中に何か入ってないか確認をしている。
誤飲しないように口の中の残留物を取り出し、気道を確保してるんだ。
「おじいちゃん。大丈夫!?」
男の子は心配そうにまた声を出し泣き始めた。
「大丈夫、大丈夫。このお兄ちゃん、すごいお医者さんなんだよ。絶対助けてくれるからね」
男の子の視界に入らないよう、声をかけながら一旦現場から離れた。
それからすぐ救急隊が駆けつけてくれて、担架で運び、先生も一緒に救急車の中へ入っていく。私は近くでその様子を見守るしかできなかった。
「雫羽、その子の携帯で誰か家族に連絡とれる?救急隊が話すから」
「はい」
私は男の子に家族へ電話をしてもらい、救急隊から搬送先について伝えてもらった。
家族に許可をもらい、風見先生が救急車へ同乗することになり、私は男の子を連れてタクシーで一緒に搬送先の病院へ向かうことになった。
近くの大学病院へ搬送され、私は男の子と待合室で一緒に過ごしている。
どうか、助かりますように。
私はそう願うことしかできない。男の子にはひたすら大丈夫という言葉をかけることしかできなかった。
待っていると、風見先生が待合室に戻ってきてくれた。
「一応、できることはした。あとはこの病院の医師に任せるしかないな。自分の病院だったらオペに入るかもしれないけれど」
ふぅと先生は息を吐いている。しばらくして、男の子の家族が到着し、医師から説明を受けていた。
「本当にありがとうございました」
家族からお礼を言われ、その場をあとにする。
病院から一歩出ると
「お疲れ」
風見先生が頭の上をポンポンしてくれた。
「お母さんに電話、かけられる?」
「うん」
男の子がスマホを取り出し、電話をかけている。
「あっ。お母さん!おじいちゃんが大変なのっ」
母親に電話し、自分なりに伝えてはいるけれどうまく説明ができないため、母親が戸惑っているのが聞こえてきた。
「お母さんとお話をしてもいいかな?」
私が説明したら、わかってくれるだろうか。
「うんっ」
男の子の母親に事情を説明し、男性の既往歴を聞き出す。
「風見先生っ!肝硬変の持病があるらしいです」
救急隊に電話をしている風見先生に声をかける。
「っ……。肝硬変の既往があります。中量くらい吐血しました。はい、色的に消化器系からの出血だと思われますが。チアノーゼも」
先生は患者さんの様子を伝えている。
私は母親に救急搬送先がわかったら連絡すると伝え、電話を切る。
「すみません!パーテーションのようなものありますか?」
立っている店員さんに声をかける。
「ええっと。間切りみたいなものならありますっ」
どんどん見物人が増えている。これじゃあ患者さんが可哀想だ。
店員さんが持ってきてくれた間切りを使い、見物人からはあまり男性が見えないようにした。
先生は救急隊と電話をしながら、持ってきてもらった手袋を使って、口の中に何か入ってないか確認をしている。
誤飲しないように口の中の残留物を取り出し、気道を確保してるんだ。
「おじいちゃん。大丈夫!?」
男の子は心配そうにまた声を出し泣き始めた。
「大丈夫、大丈夫。このお兄ちゃん、すごいお医者さんなんだよ。絶対助けてくれるからね」
男の子の視界に入らないよう、声をかけながら一旦現場から離れた。
それからすぐ救急隊が駆けつけてくれて、担架で運び、先生も一緒に救急車の中へ入っていく。私は近くでその様子を見守るしかできなかった。
「雫羽、その子の携帯で誰か家族に連絡とれる?救急隊が話すから」
「はい」
私は男の子に家族へ電話をしてもらい、救急隊から搬送先について伝えてもらった。
家族に許可をもらい、風見先生が救急車へ同乗することになり、私は男の子を連れてタクシーで一緒に搬送先の病院へ向かうことになった。
近くの大学病院へ搬送され、私は男の子と待合室で一緒に過ごしている。
どうか、助かりますように。
私はそう願うことしかできない。男の子にはひたすら大丈夫という言葉をかけることしかできなかった。
待っていると、風見先生が待合室に戻ってきてくれた。
「一応、できることはした。あとはこの病院の医師に任せるしかないな。自分の病院だったらオペに入るかもしれないけれど」
ふぅと先生は息を吐いている。しばらくして、男の子の家族が到着し、医師から説明を受けていた。
「本当にありがとうございました」
家族からお礼を言われ、その場をあとにする。
病院から一歩出ると
「お疲れ」
風見先生が頭の上をポンポンしてくれた。