天才外科医からの求愛〜傷跡ごと甘く癒されて〜
 カチンと身体が固まって動けない。
 
 透空さんは
「おいで」
 ベッドの上から私を誘う。

「あの、変なことはしないって……」

「しない。我慢する。雫羽の言う通り、ちゃんと休むから。添い寝して。昼寝をしよう。疲れたし」

「はぁ?」

 添い寝か。
 これからお昼寝をする?透空さんと?

 奇妙な状況に戸惑いながらも言われた通り、横になる。

 すると
「きゃあ」
 透空さんが目の前に迫ってきた。

「近いですっ」

 ベッドの中でその綺麗な顔を近づけないでほしい。
 さすがに耐性がついていないから、緊張しちゃう。

「なんか、いいな。雫羽が近くにいるの。安心する」

 一度コツンと額に頭をつけられたあと、約束通りに何もすることなく、正面を向いている。

 ただ、手をギュッと握られた。

「おやすみ」

 おやすみっていつまで寝るつもりなんだろう。
 まぁ、いいか。
 自然と身体が起きるよね。

 透空さんと同じ天井を見上げ、私も目を閉じる。

 あの風見先生とお昼寝とか、病院の人に話しても誰も信じてくれないんだろうな。まぁ、話すつもりもないけれど。

 ドキドキしていたけど、今はなんとも感じない。
 逆に温かくて落ち着く。
 こんなカッコ良い人が隣で寝ているのに、眠くなってきちゃったかも。
 優馬の事件以降、まともな睡眠とれていなかったからな。

 透空さんの手、温かくて大きくて、ちょっとごつごつしてる。
 ギュッと握ってみた。
 
 それを最後に、私は眠りについて意識がなくなってしまった。
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