百年前と百年後を生きる君へ
「あ、私のです…!ありがとうございます」
ぺこりと塀の向こうの見えない彼に向かって頭を下げて、栞を受け取る。
「こんなところに穴が空いていたんですね…」
「そっちからは何かで隠れてて、見えてなかったみたいですね」
「パンジーの花壇です。塀に沿って、花壇が並べられているんです」
男の子は「へぇ」と感心したように呟いた。
「いつもそこにいるんですか?俺が今いる場所は学校の裏庭みたいな場所で、何もないところなんですけどよくここに来るんです。大きな木が立っていて、そこに寄りかかりながら本を読んだり昼寝をしたりするのが好きで」
「はい…!私もここで本を読むことが好きで、毎日来ています」
穴の向こう側に見える指に、なんとなく見覚えがある気がした。
すらりと細長く、ごつごつとした男の子らしい手…。
「あの、もし間違っていたらすみません。もしかして、今朝電車で赤毛のアンを読んでいた方ですか?」
「え…っ」
その瞬間、線と線が繋がったようなそんな気がした。
ぺこりと塀の向こうの見えない彼に向かって頭を下げて、栞を受け取る。
「こんなところに穴が空いていたんですね…」
「そっちからは何かで隠れてて、見えてなかったみたいですね」
「パンジーの花壇です。塀に沿って、花壇が並べられているんです」
男の子は「へぇ」と感心したように呟いた。
「いつもそこにいるんですか?俺が今いる場所は学校の裏庭みたいな場所で、何もないところなんですけどよくここに来るんです。大きな木が立っていて、そこに寄りかかりながら本を読んだり昼寝をしたりするのが好きで」
「はい…!私もここで本を読むことが好きで、毎日来ています」
穴の向こう側に見える指に、なんとなく見覚えがある気がした。
すらりと細長く、ごつごつとした男の子らしい手…。
「あの、もし間違っていたらすみません。もしかして、今朝電車で赤毛のアンを読んでいた方ですか?」
「え…っ」
その瞬間、線と線が繋がったようなそんな気がした。