死なないで
「大学の近くに神社あるよね。お参りしてから帰えろうよ」

そう要が言い、神社へ向かった。

そういえば過去に戻って要とこの神社に行くのは初めてだ。

「そうだね。願掛けしよう」

電車に乗って神社へ向かった。

会話はなかったけど、ずっと手を繋いだ。

神社に到着する頃にはあたりは薄暗くなっていた。

二人並んで手を合わせ、神様に願いを届けた。

「僕さ前にもここで同じこと願った気がするな」

要が唐突にそう言った。

一人でお参りに来ていたのだろうか。

「そうなの。いつの話?」

「いつだろう。全然思い出せないけど確かカレーの材料を買ってその帰りにここに寄った気がする」

カレー。

その言葉がずっしりと響いた。

要は未来のことを知っているのだろうか。

「なんてお願いしたの?」

「紗夜の未来が笑顔いっぱいになりますようにって。あっ、今日は追加で海汰のことも願ったよ」

要が優しく微笑んだ。

私も笑い返した。

そうなんだね。

私が今ここにいるのは要が願ってくれたからなんだね。

きっと幸せにしてあげるね。

要が私をまた要に会わせてくれたんだね。

ありがとう。
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