忘れないまま恋をした
少し黙ってから続けた。

「毎日、写真に話しかけるんです。
でも返事がない。それが、まだつらくて」

湯のみの湯気が、静かに揺れる。

「私、まだ前に進めてない」

義母は静かに笑った。

責めるでも、驚くでもなく。

ただ、優しく。
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