司くんに愛されすぎてる。
#3 好きになってよ
『つかさくん、泣かないで』
『うっ、えっく、……でもみんなが仲間にいれてくれない……』
部屋の隅っこでいつもしゃがみ込んで泣いてた、小さな男の子。
『だいじょうぶだよ!
ほらっかながいっしょにいてあげる』
屈んでその頼りない泣き顔を見下ろして、何回も手を差し伸べたっけ。
『……ありがとう、かなちゃん……』
ひかえめに手を伸ばして、きゅっと握り返してくる。
涙でびしょびしょの顔が、笑顔に変わる瞬間がうれしくて、大好きだった。
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あのか弱くて泣き虫な男の子が、こんな賑やかなイケメンに大変身するなんて誰が予想できるだろ?
そりゃあ、思い出せるわけないよね。
「嬉しいよかなちゃん!やっと思い出してくれたんだねっ」
満面の笑顔の後ろに、ちぎれそうなしっぽが見える。
今にも飛び付かん勢いで思いっきり両手を広げてきた。
「わわっストップ!ストーップ!」
思わず両手を前に出して制止。
それと同時に、和樹がぐいっと私を教室の中に引き込む。
だからはぎのくんは、スカッと空気を抱きしめた。