女嫌いな心臓外科医の契約妻になりました
出されたのは沙友里が勤めている会社が出版していて、医師・医療従事者向けの専門情報誌【医療インサイトジャパン】だ。情報の質が高く、医療情報メディアの中でもかなり影響力と信頼性が高い部類に入ると聞く。
巻頭には【救命の一瞬に賭ける、新進気鋭の外科医たちの素顔。シリーズ第二弾】とあった。昨年秋から始まったインタビューらしく、三段はこれから出る春号で、匠は夏号、第四弾の紙面に載ることになる。
ちょうどその時、休憩室のドアがノックされる。少しだけ開いたドアから沙友里が顔を出し挨拶をした。
「こんにちはー。カレイド出版の篠田です」
休憩室を見回し、雪音と目が合うと軽く手を振ってからこちらへ歩いてきた。
「お疲れ様、早いね」
雪音は隣の椅子を引き、沙友里に座るように促す。
「うん。雪音と事前に話しておきたくて早めにきちゃった。総務部にも先に挨拶してあるんだ」
「こんにちは。ライターさんですか? 編集者さんですか?」
川島が目を輝かせた。
「いえいえ。ライターは別の者がおりまして、残念ながら今日は仲介役なだけなんです」
「残念なの? 医療系の雑誌もやってみたかったんだっけ?」
沙友里が取り扱うのは旅行雑誌で、医療系をやりたいとは聞いたことがなかった。
「ちがうわよ。雪音のご主人にインタビューなんて面白い機会にライターをできないのが残念なの」
「もう、沙友里ってば」
恥ずかしがると、沙友里は相当楽しみにしていたようで含み笑いをしていた。
「でも、サポートには入りますので知りたいことあったら聞いておきますからぜひご意見ください」
沙友里が頼もしげに胸を張ると、川島がすぐに食いついた。
「えー! ぜひ、奥様との馴れ初めも聞き出してください! いつから付き合ってたのとか、デートはどこにいくのかとか、プロポーズの言葉も!」
「か、川島さんってば、恥ずかしいのでやめてくださいっ」
雑談をしているとすぐに休憩時間は終わってしまい、慌ててお弁当箱を片付ける。
ライターの女性とフォトグラファーの男性と合流し、挨拶を交わすとインタビューが行われる応接室へと移動した。
挨拶では、匠へのオファーはこれまで何度も断られていたらしく、今回初めて承諾をもらえたのは雪音のおかげだと、感激の面持ちで深く感謝された。
応接室に向かうとすでに総務課の担当と匠が待っていた。
巻頭には【救命の一瞬に賭ける、新進気鋭の外科医たちの素顔。シリーズ第二弾】とあった。昨年秋から始まったインタビューらしく、三段はこれから出る春号で、匠は夏号、第四弾の紙面に載ることになる。
ちょうどその時、休憩室のドアがノックされる。少しだけ開いたドアから沙友里が顔を出し挨拶をした。
「こんにちはー。カレイド出版の篠田です」
休憩室を見回し、雪音と目が合うと軽く手を振ってからこちらへ歩いてきた。
「お疲れ様、早いね」
雪音は隣の椅子を引き、沙友里に座るように促す。
「うん。雪音と事前に話しておきたくて早めにきちゃった。総務部にも先に挨拶してあるんだ」
「こんにちは。ライターさんですか? 編集者さんですか?」
川島が目を輝かせた。
「いえいえ。ライターは別の者がおりまして、残念ながら今日は仲介役なだけなんです」
「残念なの? 医療系の雑誌もやってみたかったんだっけ?」
沙友里が取り扱うのは旅行雑誌で、医療系をやりたいとは聞いたことがなかった。
「ちがうわよ。雪音のご主人にインタビューなんて面白い機会にライターをできないのが残念なの」
「もう、沙友里ってば」
恥ずかしがると、沙友里は相当楽しみにしていたようで含み笑いをしていた。
「でも、サポートには入りますので知りたいことあったら聞いておきますからぜひご意見ください」
沙友里が頼もしげに胸を張ると、川島がすぐに食いついた。
「えー! ぜひ、奥様との馴れ初めも聞き出してください! いつから付き合ってたのとか、デートはどこにいくのかとか、プロポーズの言葉も!」
「か、川島さんってば、恥ずかしいのでやめてくださいっ」
雑談をしているとすぐに休憩時間は終わってしまい、慌ててお弁当箱を片付ける。
ライターの女性とフォトグラファーの男性と合流し、挨拶を交わすとインタビューが行われる応接室へと移動した。
挨拶では、匠へのオファーはこれまで何度も断られていたらしく、今回初めて承諾をもらえたのは雪音のおかげだと、感激の面持ちで深く感謝された。
応接室に向かうとすでに総務課の担当と匠が待っていた。