あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~
第三章 突然すべてが途切れた日
 その後の私たちの交際は順調だった。
 瀬良さんは優しくて、気遣いがあって、宣言どおり私を大事にしてくれている。

 彼と付き合うようになってから、私の世界は変わった。
 端的に言うと、色のない世界が一気に色づいてカラフルになり、毎日が充実しているのだ。
 職場であるアトラス出版の同僚たちからも、「なにかいいことがあったでしょ」と言われてばかり。どうやらわかりやすく表情や態度に出てしまっているらしい。

 あっという間に半年の月日が経ち、季節は一月を迎えた。
 金曜日の今日は仕事が終わりしだい、瀬良さんのマンションの部屋を訪ねることになっている。

「え!」

 同僚たちに「お疲れさまでした」と声をかけ、エレベーターで一階に降りると、なぜかロビーに瀬良さんの姿があった。私を見つけた彼が颯爽とこちらに近づいてくる。

「凛音、おつかれさま」
「どうしてここに?」
「仕事が早く終わったんだ。もうそろそろ出てくるころだと思って。迎えに来た」

 仕事中に、あと三十分くらいで予定どおり会社を出られそうだとメッセージをしておいたのだけれど、まさかサプライズで迎えに来るとは思ってもみなくて驚いた。
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