世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 芸術好きが高じて海外の美術館にまで足を運ぶ彩香にとって、最上級の賛辞だ。

「あんまり顔は気にしたことないかも。整ってるな、とは思うけど……」

「えー、信じられない。今すぐ重要文化財に指定したほうがいいよ」

 思いがけず蓮司さんの顔立ちが整っていたからか、彩香は興奮していた。

 顔を気にしたことがないというのは、嘘ではないけれど正しくもない。

 彼をかっこいいとか素敵だとか思う前に、まず冷たくて怖いという印象が先に立つ。

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