買われた花嫁
 そう考えて、彼女の両親から聞いて受けた印象がよみがえった。

 彼らは、『多少融通のきかないところはあるが、基本的にはおとなしく従順でものわかりのいい娘』と言っていた。いかに親の言葉を聞く優秀な娘か、と。

 調べさせたところ、彼女の両親が語るような――名家の令嬢としての模範的な人生を歩んでいたようだった。

 それに対して好意的な印象は抱けなかった。

 むしろ、歴史のある名家に生まれたことに甘え、自分の意思もなく他人に依存して生きるだけの人形のようだと、否定的な感情が生まれたくらいだ。

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