世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
「ずっと街の景色を目で追っていただろう。だから見たいのかと思っていた」

 私が景色ばかり夢中になっていた間、彼は私のことを見ていたのだ。

 蓮司さんの目に映る私はどんな表情をしていたのだろう。

 もしかしたら彼は、私が思うような人では――私の意思を尊重せず、自分の思い通りに動かそうとするばかりの人ではないのかもしれないと思った。

「見たい、です」

 相手が両親なら言えなかったひと言を、緊張しながら口にしてみる。

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