世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 蓮司さんは私の反応に気づかなかったのか、目の前の絵画を前にさらに続けた。

「だが、俺は俺だ。違う視点からものを見ているだけに過ぎない」

「……そうですね」

「ほかにはどういうものを否定されてきたんだ?」

 質問されて初めて、彼が私を知ろうとしていることに気づく。

「ありすぎて……その……」

「時間ならいくらでもある。少なくとも、この旅行中は」

 だから聞かせろと言っているのは明白だった。

 それを知ったうえで彼が私をどう判断するのかが気になってしまう。

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