世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 あの時、両親の顔を歪ませるためにあえて言った言葉なのだと、何度も自分に言い聞かせようとした。

 でも、日を追うごとに激しくなる彼の溺愛は、私を慈しんでいるというより、大枚を叩いて手に入れた稀少なコレクションを愛でているだけのように思えてくる。

 どうせ買ったのなら極限まで利益を追求する――。蓮司さんはそういう人だ。

 私に利用価値があるから、まるで愛しているのかのように振る舞い、機嫌を取ろうとしているんじゃないかと思ってしまう。

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