世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 妻としての役目を果たしてほしいなら、私にも仕事の協力をさせてほしかった。蓮司さんの事業の助けになるなら、嫌だった九条家の娘としての振る舞いも受け入れるのに。

「俺の言う通りにしろ。……いいな」

 釘を刺すように繰り返すと、蓮司さんは先ほどの男性とともに人混みの中へと消えていった。

 ゆっくり商談でもする部屋があるのだろうか。これまでこうした場に参加したことはあっても、いつかのために顔を売るためでしかなかったから、よくわからない。

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