世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 蓮司さんは私がいなくても生きていける人だ。自分で成功を掴み取り、より大きな目的のために前を向ける人でもある。

 ――そう、彼には私がいなくてもいい。私はもう、彼がいないと生きていけないけれど。

 気づいた瞬間、泣きそうになった。

 自分の中でどれほど蓮司さんが大きくなっていたのかを思い知って。

 だから私は、無礼な物言いにこんなにも腹が立っている。

 怒りのせいで顔が熱かった。目の前のこの男をひっぱたいて、蓮司さんへの暴言をすべて謝罪させてやりたい。

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