世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 固く握りしめていた手に、蓮司さんの手が触れた。そのままそっと包み込まれる。

 その温かさと、言葉少なでもたしかに感じ取れる優しさを感じた瞬間、自分でも驚くほど気持ちが落ち着いた。

 ――私は、蓮司さんが好きだ。

「この間、私の両親に言った言葉が頭からずっと離れなかったんです」

 私の手を包んでいる彼の手がぴくりと動く。

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