世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 こんなに想われていたなんて知らなくて、じわじわと恥ずかしさとうれしさが込み上げてくる。冷たく見えていた彼の瞳が愛おしげに揺れているのも、輪をかけて私の心を震わせた。

「もし好きだと伝えたら、笑われるかと思ってたんですよ。買われた妻のくせに、とか言われるんじゃないかって」

「君の中でどれだけ俺がひどい男なのか、もうよくわかったつもりだ」

 苦笑した蓮司さんに、私からもひとつキスを贈ってみる。

 自分からしておきながら、とんでもないことをしたように感じて一気に顔が熱くなった。

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