世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 顔が見えないけれど、もしかして誘惑されているんだろうか。そう思うくらい、さりげない触れ合いに心を搔き乱される。

 雑誌をめくろうとした手に指を絡められるのは、ちょっと迷惑だった。

「指輪はいいブランドを知っている。伝手があってな。フィアナという」

「えっ。それ、ものすごく有名なブランドじゃ……」

「紗代の指に合う特別な指輪を作らせよう。世界にひとつだけのオーダーメイドだ」

 セレブの祭典やコレクションなどでよく聞く、一般人とはあまりにも遠い世界にあるブランドだ。

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