世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 だから、彼は私を見守った。本来の蓮司さんなら、さっさと問題を解決させたほうが早いととっくに対処していただろうに。

「ありがとうございます、蓮司さん……」

 それだけ言うのが精いっぱいで泣きそうになる。

 蓮司さんは少しだけ笑うと、私の目尻にそっとキスをした。

「俺が君を想って用意したドレスだ。自分が愛されていることを実感しながら、着てくれ」

「はい……!」

「……本当は誰にも見せたくないが、仕方がない」

 本音が聞こえてくすくす笑ってしまう。

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