世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 彼は私のうなじに顔を寄せ、そこにある熱をたしかめるように深く息を吸い込んだ。

「もう大丈夫だな、と思って。蓮司さんの隣にいる生活が当たり前になってうれしいんです」

 私がそう言うと、蓮司さんの腕にぐっと力がこもった。

 彼は私の髪をかき上げ、露わになった白い首筋に、容赦なく熱い唇を押し当ててくる。

「当たり前、か。俺にとっては、いまだに奇跡を繋ぎ止めているような気分だ。……君が俺の苗字を名乗り、この家にいるだけで、俺がどれほど安らいでいるか想像もつかないだろうな」

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