世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 必要がなくなったら捨てればいい、という無慈悲な通告を私が言い渡されない保証はあるのだろうか?

 そう考えてからなんだか笑えてきてしまい。頬が緩んだ。

 間違いなく、その日はくる。いつになるかはわからなくても、絶対に。

 それがわかっているなら必要以上に怖がったって仕方がない。

 捨てられないようにと彼に媚びを売るのもいい気持ちではないし、ここはドライな関係を保っておくのが一番安全だと思う。

 私お得意の〝諦め〟だ。

 ひとまず自分の心を守るために、壁を作っておきたかった。



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